夏休み真最中です。自由研究の進み具合はいかがですか?
自由研究なんてまだだよ、という中学生の方に「ペットボトルを冷たく保つ方法」の研究はいかがですか? 身近な材料で、しかも1日でできますし、その成果はおうちの方にも喜ばれますよ。
中学生向けの自由研究として、ペットボトルを冷たく保つ方法の実験方法と、レポートのまとめ方について特集しています。
自由研究 中学生にペットボトルを冷たく保つ方法の実験方法
ペットボトルを冷たく保つ方法をおすすめする理由
中学生の自由研究に「ペットボトルを冷たく保つ方法」をおすすめする理由は次の通りです。
・1日でできる。
・身近な材料でできて、特別な装置も不要。
・お金があまりかからない。
・簡単な実験だけど、自分なりの工夫はちゃんとできる。
・熱の伝導などについて、実験からしっかり学ぶことができる。
・実生活にも役に立ち、家族からも感謝される。
ペットボトルを冷たく保つ方法の実験方法
★用意するもの
・ペットボトル(500mL程度)
(実験する数だけ、同じ物を用意。ペットボトルの種類が異なるとだめ。箱買いしたお茶やジュースのペットボトルがあれば多数同じものが用意できて便利。)
・ペットボトルを包むもの
(乾いたタオル、水で濡らして絞ったタオル、ビニール袋、新聞紙、画用紙等厚い紙、ガムテープ、ダンボール(巻けるもの)、エアキャップ(プチプチ)、食品用ラップ、アルミフォイル、薄い布、洗濯ネット、保冷袋、毛布、発泡スチロール箱等から、実験してみたい物を選ぶ。全部はやらなくてよいです。)
・計量カップ(250mLが測れるもの)
・温度計(室温を測る)
・時計(ストップウォッチなど)
・冷凍庫(冷凍冷蔵庫)
・エアコンのある部屋
・カメラ
★実験方法
1.必要な数(ペットボトルを包む材料の数+何も包まないもの1本)のペットボトルに250mL (ペットボトルの半分)の水を計量カップで測って入れる。
※ 水を一杯入れて凍らせると破裂する恐れがある。また水の量が多いと観察に時間がかかりすぎるので、ペットボトルの半分位の水量がよい。
2.1を冷凍庫に垂直に立てて入れ、同じ時間完全に凍らせる。冷凍庫内の場所によって温度に差があるので、できれば置く場所は適宜ローテーションする。
3.観察する部屋をエアコンで一定温度にしておく(28℃など)。室温を記録しておく。
4.ペットボトルを包む材料も観察する部屋にしばらく置き、温度を室温と同じに保っておく。
5.凍ったペットボトルをエアコンの部屋に移し、すばやく各材料で包む。包み方を統一する(底まできちんと巻くなど)。
巻くときは、空気が入らないように、しっかりと巻く。
注意:ペットボトルを包む材料はできるだけ、厚さを統一する。毛布などは厚過ぎて無理だが、たとえばタオルの厚さが1cmなら、新聞紙やアルミフォイルなども1cmにする。(材料による差を検出するため、厚さの条件はなるべく統一する。)
6. 5分後、10分後(5分毎)など一定時間ごとにペットボトルの様子を観察し文章で記録し、写真撮影もする。
7.最後に残ったペットボトルの中身がとけるまで実験を続ける。
8.結果をまとめレポートを作成する。
自由研究 中学生 ペットボトルを冷たく保つ方法 レポートのまとめ方
自由研究のレポートを書くときには、実験の結果はもちろんのこと、なぜそうなったか、などの「考察」が必要ですよね。
今回の実験結果で、特に一番ペットボトルを冷たく保てたもの(とける時間が一番遅かった材料)と、一番冷たく保てなかったもの(一番早くとけてしまった材料)について、なぜそうなったかをじっくり考えてみてください。
考察のヒントです。
熱の伝わり方は3つあります。伝導、対流、放射です。
今回の「ペットボトルを冷たく保つ方法」は何の実験かといえば、「熱伝導」についての実験になります。
熱伝導とは、物質の移動を伴わずに高温側から低温側へ熱が伝わる移動現象のひとつです。つまり、隣り合った物質同士で熱が伝わっていく現象です。
熱伝導性は固体、液体、気体の順に悪くなります。
ですから、一部ネタバラシをしてしまいますが、実験でタオルが「ペットボトルを冷たく保つ方法」で上位になったとすれば、タオルには空気(気体)が多く含まれているため熱伝導性が悪く、ペットボトルの氷がとけにくくなったと考えられます。
その他の材料も熱伝導の観点から考察してみてください。また、熱伝導について調べてみてくださいね。
また、レポートには写真を添えてください。
※おまけ
水で濡らして絞ったタオルは使ってみましたか? これは乾いたタオルとは違った結果がでたはずです。
なぜそうなったかは、「気化熱」というキーワードで調べてみてくださいね。
その他自由研究のレポートのまとめ方については本ブログの下記のページを参考にしてください。
中学生 自由研究 理科のレポートの書き方を解説!これで簡単にまとまるよ!
まとめ
ペットボトルを冷たく保つ方法の自由研究は、短時間で簡単にできるわりには奥が深い研究だということがわかりましたね。
どうぞ実験してみて、オリジナルなレポートに仕上てくださいね。
かんたんにできるから良い(≧∇≦)b
よい
垂直じゃないと何が起きますか?
うちの冷凍庫は垂直だと入らないのですがどうすれば良いですか?
RINAさん。
複数の水入りペットボトルを横にすると、横にした部分が
冷凍庫の底についたり、つかなかったり、底につく場所や
面積・体積がペットボトルによって異なったり、
横にしたときに上下の温度差が大きかったりして、
すべてのペットボトルを同じ条件で凍らせるということが
難しくなると思います。
もし垂直ではないとしても、ペットボトルを同じ条件で
凍らせることができれば、実験は可能だと思いますが、
それは垂直の場合よりむずかしいのではと思います。
ありがとうございます!
考察の事をここで聞くのはあれなんですけどなかなかまとまらないので質問させてください。濡らしたペットボトルの、気化熱というのはタオルがペットボトルの熱を奪うのかペットボトルがタオルの熱を奪うのかどちらが正しいのでしょうか
気化熱の考察なんですけど、ペットボトルがタオルの熱を奪うのかタオルがペットボトルの熱を奪うのがどちらが正しいのでしょうか。
iuさん、ddさん
濡れたタオル中の水分が蒸発するときに、タオルの周囲から熱を奪います(気化熱)。
濡れタオルが接している部分(空気からも)熱を奪って蒸発します。
「溶けた」と言うのはどういったときに溶けたということになるのでしょうか?
目視で溶けたときなのかそれとも別なのか教えていただきたいです。
MASAさん
目視でとけたことを確認します。
タオル等でペットボトルを巻くと、観察する時に邪魔になると思うのですが、その場合は外してしまっていいのでしょうか?
細かい事を質問してしまい、すみません。
良ければ教えて下さい!
EMAさん
観察するときだけタオル等を外して、観察してください。
できるだけ短時間で観察して、もしまだ溶けていなかったらすぐにまたタオル等を巻いて
実験を続けてくださいね。
詳しい説明をありがとうございます!
EMAさん
観察ではどのような点を観察すれば良いですか?
あと溶けた水を計量カップで計って記録する方法でも良いのでしょうか?
uiさん
水が凍って全部氷になった状態からどれくらいとけていくかの、氷と水の割合を目視で観察します。
例1)約10%とけた・・氷の量が約90%
例2)約50%とけた・・氷の量が約50% 等
5分毎、10分毎など決められた時間毎に素早く目視で観察して文章に記録し、写真にも撮ります。
計量カップで測ると、とけた水を計量カップに移したり、測定後にまたペットボトルに戻したり
するときに、室温や計量カップの温度の影響を受けて、正確な実験ができなくなるので、
おすすめしません。
目視ですばやくとけた割合を観察+写真撮影でよいと思います。
すみません名前間違えました。
これってペットボトルをどれくらいの時間冷やして凍らせれば良いのですか?
gecmgjptwさん
何時間冷やして凍らせればよいかは、使う冷凍庫の温度条件等がさまざまなので、一律に○時間とは決められません。
ペットボトルの中心の水までガチガチに完全に凍るまで、目視で確認して冷やして下さい。
参考になりました